オーストラリアの運転免許取得方法
国際運転免許証
オーストラリアで車を運転する為の手段として、以下のものがあります。
- 日本で国際運転免許証を取得し持参する方法
- 日本の運転免許証を持って行き現地の免許に切り替える方法
- オーストラリアで運転免許試験を受け免許を取得する方法
日本の免許の更新について
日本の運転免許証の更新は、本来なら有効期限が切れる1ヵ月前からでないとできないことになっていますが、長期海外滞在予定者は特例として事前に更新をすることが認められています。
国際運転免許証に関して言えば、その免許取得の為には有効期限が一年以上残っている免許証が必要な為、国際運転免許証の1年間の有効期限をカバーすることを目的とし、日本の運転免許証の期限前更新が認められています。
しかしながら、現地で必ず車を運転したい方で海外駐在や留学などで1年以上の長期にわたって海外に滞在するような場合には、現地の運転免許証を取得した方が便利かもしれません。というのも、州によっては国際運転免許証の使用に制限がついている場合があり、基本的に3ヶ月までしか運転できないことになっております。
国際運転免許証の内容について
- 国際運転免許証は、 原則として道路交通に関する条約(ジュネーブ条約)加盟国で運転することができます。
- 国際運転免許証は、各都道府県の運転免許試験場、又は警察署で取得できます。 運転免許試験場で手続した方の免許証は即日交付されますが、警察署では約14日かかります(土・日, 祝日・休日, 年末年始等の休日は含みません)。発給された日から1年間有効です。郵送での手続きも可能です。
手続きに必要な運転免証
原則1年間以上、運転免許証の有効期間がある免許を保持していること。 原付免許、大型特殊、小型特殊免許又は仮免許だけの方及び免許証の住所が申請する場所と違う府県の方は申請できない。
手続きに必要な物
- 運転免許証
- パスポ-ト
- 申請用写真1枚(撮影後6ヵ月以内の縦5センチ、横4センチ、無帽、正面、上三分身、無背景)
- 手数料(申請時にお問い合わせ下さい)
現地で運転するには?
2002年5月の法律改定で、日本を含む特定の国々で発行された免許を持っている場合、 PC上のテスト又は筆記試験のみで日本の免許をオーストラリアの運転免許に書き換えられるようになりました。 (但しこの場合、クラスC(4.5t未満、12人乗りまで及び2輪車)の免許の取得)。
さらに2005年の法令改正によって、州によっては特定の国々(日本を含む)の運転免許を、テストを受講することなく自動に書き換えができるようになりました(NSW州)。
ただ、国際運転免許証に関して言えば、その有効期限は3ヶ月となります。したがって、オーストラリアに3ヶ月以上滞在しながら運転するには、国際運転免許ではなく各州が発行する免許証を取得しなければなりません。その際、オーストラリアでは州毎に法律が定められている為、自分が取得する州の試験方法に従う必要があります。
日本の免許証保持者の場合(NSW州の場合)
試験に必要な書類
-
日本の免許証の翻訳
(政府機関、大使館や領事館またNAATIの資格を持った翻訳者、RTA指定のオフィスで翻訳されたもの。) -
NSW州に居住していることを証明するもの。
(公共料金の請求書など、住所と名前が記載されているもの) - パスポート
- RTAにある申請用紙
翻訳可能な公的機関
Community Relations CommissionNSW
Level7 175-183 Castlereagh Street Sydney
Ph: 1300-651-500
翻訳に必要なもの
- 日本の免許証
- パスポート
- 申請料($57: 14days $71: 7days $86: 1day)
試験の方法
最寄のRTAで試験の予約をし、Knowledge TestをPC上で行います。3選択問題。
(事前に試験勉強を行いたい場合はRTAに教科書があります。他にも図書館などで模擬テストができる場所もあります。)
- Knowledge Testの予約
- Eyesight Test(視力試験 )
現地で初めて運転免許を取る場合(NSW州の場合 )
免許取得までの順序
1.学科試験(Knowledge Test)
-
年齢
16歳以上 -
必要書類
運転免許申請書(License Application)、身分証明書(パスポートなど) -
試験費用
変更の可能性があるので、RTAにて確認が必要 -
試験方法
コンピューターでの択一式。合格すると”L”プレートがもらえ、運転経歴3年以上の同乗者を伴うことが義務付けられている上で、路上運転することができる。
2.実技試験(Driving Test)
-
年齢
17歳以上 -
試験方法
試験官同乗で路上での実技試験(Driving Test)を行う。試験は、ポイント制となり、使用する車は持ちこまなければならない。試験中に危険行為や、違反をした場合は不合格。合格した場合は、”P”プレート(初心者運転免許証)が交付される。NSW州の場合、P1とP2の2段階に分かれていて、P1は最低12ヶ月でその後、コンピューターでの危険度認識テスト(HPT-Hazard Perception Test)に合格した後、P2になり、最低24ヶ月の後、再びHPT及び安全運転と法規に関するテストに合格すると晴れて本免許の取得となる。※試験内容のみならず、申請料金等も州によって異なります。また、変更される場合がありますので、申請時にRTAでご確認下さい。ただしNSWは日本の免許証があれば試験は免除なので、RTAにID、日本の運転免許書、翻訳の写し、アドレスを証明するもの(アドレスが載っている請求書(BILL)や手紙等)を最寄りのRTAにもって行きます。その際に予約はする必要はございません。RTAで申請用紙の記入をし、その後の手順はスタッフの指示に従ってください。
現地の運転注意点
オーストラリアは日本と同じ左側通行ですが、以下のような日本との交通ルールの違いがあります。
-
Roundabout ラウンドアバウト(図は通り抜け方の一例)
日本の道路にないものとして、ラウンドアバウトがあります。これは、信号のない交差点の真ん中にコンクリートで作られた(植え込みもあったりする)大きな丸いものがあり 、時計方向に回りながら通行するというもので、優先順位は先にラウンドアバウトに入っている方、右側から来た方が先となります。
-
右側優先
自分の右側から入ってくる車が優先となります。
-
道路標識
道路標識については、日本と似ているものが多くありますが、郊外や田舎に行くと、黄色に黒でカンガルーやウォンバットの絵がついた標識を見かけるようになります。
また、オーストラリアの道路は制限速度が高いところが多く、例え田舎の舗装されていない道路でも、100km制限になっているところや、住宅街の狭い道でも、日本の道路より速度が高く設定されている場合がありますので、運転には細心の注意が必要です。 -
トリッキーな道路標識の例
SCHOOL ZONE 標識
この道路標識は児童の登校下校時間の限り(8am-9:30am, 2:30-4:00)、その区間を時速40キロ未満で走行しなくてはいけないというものです。この標識で注意しなければいけないことは、登下校の時間以外は制限速度が時速60キロ未満などに戻るということです。
-
罰金/法規
子供のスクールホリデー中やイースターホリデー中などは罰金が2倍になるので気をつけましょう。
又オーストラリアの道路法規は、免許の取得同様、州ごとに違いますので、その点もしっかりと確認する必要がございます。
また、例え交通状況が同じであっても国によって法律は違います。海外で運転できる免許を取得できたとしても、日本と違う常識がたくさんあるので注意しましょう。
例えばオーストラリアでは・・・
後ろから車を当ててしまった時はどんな理由があっても後ろの車が責任を負う。日本と違い歩行者はいつでもどんなときでも100%被害者扱いになるわけではない。
などの日本では適応されない法律も存在します。
※NRMAのサイト( http://www.nrma.com.au/ )にそれらの法規や標識が載っているので参考にしてください。確かな知識をもって、安全に楽しく運転をしましょう。
スポンサードリンク